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京都サンガF.C.の試合レビューが中心。たまに観戦記。

京都サンガF.C.2019シーズンレビュー(GK、DF編)

 

皆さんこんにちは、Ryu-Yです。

 

2019シーズンが早くも終わってしまいました。

 

我が軍は、勝ち点68で8位という結果でした。

 

一時、首位に立つこともありましたが、スタメン起用され続けた選手たちの疲労、アンカー庄司に対するマーク、夏の補強不発等もあり後半戦は連勝が一度のみとなり順位を下げていくこととなりました。

 

そして今季の躍進を支えた中田監督とゲルトコーチの退任、實好コーチの監督就任が発表されています。

 

来シーズンに向けて新体制を早期に確立することは重要なことですが、同時に今季の成果と反省をないがしろにしてはいけません。

 

「京都サンガF.C.にとって2019シーズンが分水嶺だった」

 

後から振り返って、こう言える時が来るように。

 

今シーズンを無駄にせずクラブの土台にしていく為にも、しっかり振り返りをしていく必要があるでしょう。

 

 

 

何回かに分けてシーズンを徹底的に振り返ってみたいと思います。

 

まずは、選手編から。

 

<GK>

・1    加藤 順大 先発15試合(+天皇杯1試合)

 昨年オフに契約満了となった大宮から加入した加藤。これまでの所属先は浦和と大宮のみでそこまで移籍が多い選手ではないものの、加入してすぐ後輩と食事に行くなど積極的にコミュニケーションを取りチームのムードメーカーとして貢献。

アウェイ千葉戦では、ベンチでずっと中野とおしゃべりしていた。加入して2ヶ月ほどであれほどルーキーと仲良くなれるのかと驚いた印象が。後輩から慕われる先輩の代表格である。

また、スタメンであろうがベンチであろうがゴールを決めた選手に走っていくスピードが尋常ではなく、みんなと喜びを分かち合いたい気持ちが前面に出ていた。

天皇杯をきっかけに出番を掴み一時はスタメンが続いていたが、シュートストップ、飛び出し、キック精度のいずれも清水の方が上回っていたことは確かで、契約更新は微妙か。

 

 

・21  清水 圭介 先発25試合

 京都5年目となった今季もなんだかんだ清水が正GKとして良い飛び出しと素晴らしいシュートセーブを何度も見せてくれた。ハマった時のセービングはJ2の中でも屈指である。チームとして流れを変えたいときにスタメンから外れることもあったが、終盤になるとやっぱ清水か、となる。

今季のチーム戦術的に味方のCBに預けるだけではなく、相手のファーストプレッシャーラインを越えてSBに預けるキックを求められる場面が多く、そこにはさすがに苦労していた。しっかり通ってたこともあったけどね。まあそもそも京都に来てからこれまでやったことがなかっただろうし。彼の意識としてそこを狙おう、とはしていたので見えているけど技術的に、なので仕方ない。

来年も同じ戦い方をするとなると、やはりもうワンランク上のGKが欲しいのは確かなので、人選は難しいところ。

 

 

・34  若原 智哉 先発1試合

  昨季はボスコ政権の下終盤戦でスタメンを張る試合も多くあったが、今季は岡山戦の一試合のみ。実力者の加藤が加入したこと以上に、今の京都の戦術と彼の強みがマッチしていないので。

至近距離でのシュートストップは前から定評があったが、ミドルレンジでのポジショニングやキック精度が物足りないのは現代サッカーにおいて結構痛手である。(U-20W杯では何度もスーパーセーブを披露したのだが。。。)

東京五輪も同世代の大迫(広島)が頭一つ抜け出していて、もう1枠も谷(G大阪)、鈴木(浦和)、オビ(横浜FM)等々ライバルは多いので選ばれる為には試合に出ないといけない状況。残留しても来季も出番は限られると思うので、どういう決断をするのか注目である。

 

 

<DF>

・3   宮城 雅史 先発6試合/途中出場1試合(+天皇杯1試合)

 なんとなく顔のイメージも相まってか「のっそり系CB」としての地位が固まりつつある宮城。ボール出しの役割はやろうとするのだが引っかかること多し。出番が限られ今季も厳しいシーズンとなった。山口時代にはセットプレー時の得点力も武器であったらしいのだが、サンガに来てからはゴールゼロ。そもそもFW起用はしてないわけだが。

 

 

・4   田中マルクス闘莉王 先発13試合/途中出場16試合

 シーズン序盤はパワープレー要因として前線に投入されることもあったが、徐々にCB起用が増えていったシーズンに。守備時にボールを跳ね返す能力や精神的支柱の役割を買われて試合に出ていたのだろうけど、何でもない縦パスをパスミスしてショートカウンターで全力疾走という光景はいただけなかった。。。

シーズン終盤でもコンディション面では問題無かったので、かなり体には気を遣ってケアしていたのだろう。

最終戦でセットプレーで安藤と接触し大流血していた姿は痛々しくもありながら、最後まで闘莉王であった。

攻撃面ではこちらも今シーズンは得点ゼロと、ゴールを奪う怖さが無くなってしまったのは結構ツライいところではある。セットプレー時の競り合いも2年前と比べると。。。

今季で引退する噂も広がっているが、今の所公式リリースはしていないがどういう花道となるのだろうか。浦和や名古屋的にもどうなんだろう。名古屋はおいといて浦和は何かやるんかな。

引用:news.yahoo.co.jp

 

 

・5   黒木 恭平 先発41試合/2G2A

 昨夏に鹿児島から移籍してきた当初は本多がいて冨田が加入内定していたのでなぜ?と思ったのだが、今季は見事に大ブレイク。出場停止となった最終節以外は全試合スタメン出場。中田サンガを象徴する選手となった。

特に攻撃面での貢献は計り知れず、偽SBの役割やIH・WGとのトライアングル攻撃は相手にとって脅威となった。

セットプレーでは左足から精度の良いボールを配給。

来季もよろしくお願いします。

 

個人的に、アウェイ福岡戦のゴールがお気に入り。


引用:【公式】ゴール動画:黒木 恭平(京都)71分 アビスパ福岡vs京都サンガF.C. 明治安田生命J2リーグ 第3節 2019/3/9

 

 

・6   本多 勇喜 先発36試合

 彼も今季の京都を象徴する選手となった。これまでのシーズンは左SBでかなりムラっ気があり、身体を張ったクリアをしたかと思えば簡単に相手選手にドリブル突破を許すシーンもあったりとなかなか信頼感を置くのが難しい選手だったのだが、今季は主に左CBとしてビルドアップの起点として機能。SBやIHの選手とパス交換しながら持ち上がることも多々あり、ちょっとこれまででは考えられない光景であった。

守備面では脅威の身体能力を生かして長身FW相手にも跳ね返すことが出来ていた。

試合にあまり出れていないCBが契約満了となっているので、更新が既定路線だとは思うが。

 

 

・16  安藤 淳 先発27試合/途中出場2試合/1G2A

 6年ぶりに帰ってきた安藤は、右CBで本多とともに攻撃の始点として欠かせない存在に。持ち上がることも出来るし、鋭い縦パスやロングフィードも配給できるので得点シーンを見返すと実は安藤からだったというシーンは多くあった。

一方守備面では他の選手同様に対人守備での危うさがあったので、彼に限らず守備時にストッパーとしての役割が出来る選手がいれば違った結果にもなったかもしれない。

あと、右SBで偽SBやるのは良いのだが、中盤でボール奪われて空いたスペースを狙われるのは勘弁して欲しかった。

 

 

 

・17 牟田 雄祐 先発4試合(+天皇杯1試合)

  今季の守備の要になると予想していたのだが、開幕から全く使われず後半戦に入り何試合かチャンスを貰ったものの大きなアピールをすることが出来なかった。チームとして調子の悪い時に起用されたので不運な面もあるが、最終ラインでボールを持った時におっかなびっくりでは京都のCBとしてやっていくのは厳しい。

契約満了組だがJ2で欲しいチームはいると思うので、心機一転頑張って欲しい。

 

・24 増川 隆洋

 今季はなぜか契約延長したが出番無し。予想通り先日契約満了を発表。

来季はカテゴリー落としてでも現役続行なのだろうか。

 

 

・25 上夷 克典 先発11試合/途中出場1試合

 ルーキー開幕スタメン組の一人。選手層の薄い右SB等もこなし順調に経験を積んでいたのだが5月に練習中に負傷し、その後は出番を失うことに。終盤には本多の負傷なども影響し再びCBとしてスタメンを奪還した。

相手のファーストプレッシャーを越えて持ち運ぶ様を見ているとリヴァプールに来たばかりのマティプを彷彿とさせるドキドキがある。彼は守備面での強度が上がりスタメンに定着していったので、上夷もやはりまずは対人守備の向上が先決か。

来季はスタメン定着に期待。

 

 

・26 下畠 翔吾 先発2試合/途中出場1試合(+天皇杯1試合)

 アカデミー世代最古参も、出番の少ない厳しいシーズンに。ある程度予想はしていたが、契約満了を発表。サンガアカデミー出身の選手が試合に絡めず毎年下位カテゴリーに移籍していくのは見ていてつらい。田村のようにJ3のチームに行って試合に出て得点を決めている選手もいるので、まだまだやりようはあるとは思うが。。。今季はブラジルやJ3にレンタルしている選手もたくさんいるので、彼を筆頭に結構人員整理がありそう。

 

 

・27 冨田 康平 先発4試合/途中出場4試合(+天皇杯1試合)

 驚きの開幕スタメンもあったが、結局は8試合の出場に留まった。持ち前の運動量と縦への突破を見込まれてかウイングでの起用もあったが(なぜか右サイド)、なにせ味方とのパス交換もおぼつかない足元の技術なのでボールロストが極めて多い。守備面でもSBとして起用するには強度が足りず、昨季に続いてPKを与えてしまったシーンなど軽さも目立ってしまった。もう少しフィジカル面を強化して、ウォーカー的な選手になっていってほしいなあ。

 

 

・30 石櫃 洋祐 先発17試合/途中出場6試合/2G4A

 36歳となった今季も正確な右足と豊富な運動量で右SBのファーストチョイスとなった。9月に負った右膝の負傷で離脱してから右SBを福岡や安藤が埋めることとなったのだが、やはり本職の右SBが一人しかいないのは厳しい。

庄司などと仲が良いようで、もう一年いてくれるかな。