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PL2019-2020第24節シェフィールドユナイテッド-マンチェスターシティ雑感

 

皆さんこんにちは、Ryu-Yです。

 

今回は、

プレミアリーグ2019-2020 第24節 シェフィールド・ユナイテッド-マンチェスター・シティの試合を簡単にレビューしたいと思います。

 

せっかく毎週サッカーを観ているので、気になったところをピックアップして自分の学びにして、読んでくださる人もひとつでも学びが得られる記事になれば良いなと思います。

 

基本スタッツ

シェフィールドユナイテッド-マンチェスターシティ

得点:0-1

支配率:50%-50%

シュート数:5-14

イエローカード数:4-3

コーナーキック:5-13

ファール数:11-13

オフサイド:4-1

 

 

今回はマンチェスターシティの攻撃面で2つピックアップ。

 

下図はマンチェスターシティボール保持時の最もオーソドックスな形。前後半通してよく見られた。

 

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※シティの攻撃時は3-2-4-1でした。

シェフィールドユナイテッドは守備時にお馴染みの5-3-2でセット。

そこまで低い位置で構えることはせず、2トップでロドリを制限しながら外へ誘導、3センターもボール奪取よりもボールを中に入れさせない対応。最終ラインの5枚ではじき返す守備を狙いとしていた。

 

マンチェスターシティはこの試合、攻撃時3-2-4-1のフォーメーション。

相手が5-3-2で来ることは想定済みなので、特に最終ラインで優位性を取れる配置に。最終ラインは両サイドのHVにフェルナンジーニョと復帰したラポルトを置き、2トップの脇からボールを持ち運び前進することが容易となる。ロドリは攻撃時はアンカーのようなポジションになり、どうしても相手2トップに消されてしまう時間が多かったが、デ・ブライネはロドリと縦関係を作り出して相手のライン間に侵入。左右に動き回ることにより、フェルナンジーニョやラポルトからのボールの受け手となった。

 

印象的だったのはウイングバックとシャドーの関係。

 左サイドは元々ウインガーのスターリングに幅を取らせ、中にはインサイドハーフもこなすジンチェンコを配置。

一方、右サイドは上下に運動量豊富に走り回れるウォーカーを置き、中にカットインしながらのドリブルが得意なマフレズを置くことで左右非対称な配置をしていた。

ポジションでポジショニングを決めるのではなく、あくまで選手の特徴に応じたポジショニングをすることがチームとして統一されており、「フォーメーションが変わってもやることは変わらない」と言われる所以がここにある。

 

Jリーグでも3バックを採用しているチームは多いが、ウイングバックを中に配置してシャドーの選手をタッチライン際に張らせるチームは見たことが無い。

 

4-3-3と3-4-3を併用していく上でのウインガーとウイングバック、シャドーとインサイドハーフに誰を起用するかに新たな提示をしたシティ。

 

やはり、学びの多いクラブである。

 

 

さて、決勝点となったシティの先制ゴールは上述した配置と全く違う形だったのが、サッカーの面白いところである。

 

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73分のシティ先制点のシーン。

シェフィールドユナイテッドはFWのシャープに変わってムセを投入。同じタイプのストライカーを入れてやり方は変えずに戦う姿勢。

シティはジェズスに変わってアグエロを投入。より裏へ抜ける意識の強いストライカーを入れることで、相手のラインを押し下げたい狙いが透けて見える。

 

後半に入ってもシティはフェルナンジーニョとラポルトがボールを持ち上がる動きは変わらず。

フェルナンジーニョからウォーカーにボールが入る。前半よりもウォーカーは低い位置でボールを受けることで、相手の左ウイングバックであるスティーブンスを引き付ける。ブレイズの最終ラインは5枚いるのでウイングバックの選手が出てもボール方向へスライドすればスペースには対応できるのだが、ここではスターリングがかなり反対サイドまで絞ってきているのが印象的である。その結果、オコンメルはスターリングを気にして左へスライド出来ずデ・ブライネが空いたスペースへ。ウォーカーが出したパスをスターリングはワンタッチでデ・ブライネへ送ることで、彼はどフリーで高速クロスをアグエロへ。必殺クロスにドンピシャで飛び出したアグエロはボールに触れるだけでゴール。デ・ブライネのスペースを見つけ出す視野の広さ、動き出し、ラストパスの精度。何回でも観られるシティお得意の形が決勝点となった。

 

シティは守備時にもかなり同サイドへ圧縮する形を取っていたので、ブレイズのサイド攻撃よりは真ん中を突破される方を嫌ったのであろう。

 

 

チームとしてのベースの形はあれど、試合中に自チームの優位性を取る為にポジショニングを変え、ゴールへ迫る形はとても印象に残った。

 

 

 


では、また。